相手のメリットを提案

相手のメリットを提案

一瞬で相手のハートをキャッチするには?

 

最近5秒間マーケティングなどという言葉をよく聞くようになりました。
YouTubeで動画を再生すると、5秒間広告を強制的に見せられるアレです。たいてい5秒後には視聴者にスキップさせられてしまうので、5秒で視聴者のハートをキャッチして続きを見てもらうにはどうしたらいいのか?これを考えるのが5秒間マーケティングって言うらしいです。

 

でもこれは展示会のポスターにも共通するマーケティング技術です。
来場者が歩きながら各社のブースの前を足早に通り過ぎて行く、その一瞬でハートをキャッチして立ち止まらせ詳しい説明を聞いてもらう、これとまったく同じですね、ハートをキャッチできなければサーッと素通りされてしまいますね。

 

どうしたら、一瞬で相手のハートをキャッチできるか考えてみましょう!

 

相手のメリットを提案すること

今回は「相手のメリットを提案すること」というテーマで書かせて頂きます。

 

私はポスターを製作するとき、弊社の製品を購入している既存のお客さまは、「どんなメリットがあって弊社から購入してくれるのだろうか?」と最初に考えます。
もちろん独占企業じゃないので、たくさんいる同業者の中から選んでくれるわけだから、何かしらのメリットがあるはずです。「品質が良いから」「安いから」「早いから」「信頼できるから」「便利だから」など、数えればきりがないくらいの理由があると思います。
だから、必ずそのメリットが伝わるキャッチコピーを考えます。

 

 

例えば弊社の場合、
「弊社のInver材料で計測用センサーの精度が約20%向上します」と使用する側のメリットをキャッチコピーにします。
そしてサブタイトルで内容を補完します
サブ「弊社が製造するInverは従来品より、寸法誤差が20%向上しました、よってセンサーに使用した場合、測定精度の向上をお約束します。」

 

ただ、「高精度、高品質な材料を製造できます」と書くより、相手のメリットを書くことでより興味を持ってもらえるのです。

 

 

では、もうひとつ「メリット」を提案するポスター用タイトルを少し考えてみましょう。
ポスターのタイトルで「メリット」サブタイトルで「その説明」と考えてみました。
(例)
タイトル:DLC処理で金型寿命が1.5倍に!(メリット)
サブタイトル:弊社独自のDLC処理で、金型表面が超硬並の硬さに!
それにより耐摩耗性が150%-200%向上します。(その説明)

 

この場合DLC処理の技術や理屈を説明するのではなく、それによって得られる効果(メリット)をタイトルにしました。DLC処理というものが何であれ、お客さまにとっては「それによって得られる効果(メリット)」の方に興味があると考えます。

 

メリット提案型のプロモーション

メリット提案型のプロモーション

 

海外では「メリット」をタイトルに入れることが重要になってきます。
「弊社にはこんなすごい技術があります!」だけで用途をはっきり打ち出さない展示だと、ドライな海外ではあまり興味をもってくれません。

 

ある会社が、すごい技術があって、「うわー」っていうくらい精度がいい仕事ができるのです。それ故にポスターのタイトルに、「高精度」「0.5μ」などという文字が踊っているのですが、海外展示会であまり関心を持ってくれません。
「すごいなー!」って思っても、どのようにそのすごい技術や精度をビジネスにつなげていくか、よくわからないのです。
「すぐに商売につながる=採用することによるメリット」みたいな感じですね、そこら辺は日本以上にシビアです。

 

 

ずいぶん古い話ですが、APPLEも、iPodを展開するとき、SONYも携帯型プレーヤーが絶好調でした。携帯型プレーヤーという差別化が難しい製品でも2社のプロモーションのしかたは大きく異なりました。
SONYはテクノロジーや高音質など機能のプロモーション(技術)
APPLEは、iPodを持つとこんなに楽しいよ!と技術ではなく効果(メリット)をプロモーションしましたね、

 

そんなことも考えると、日本での展示会と比べて、海外展示会では「効果」至上主義な感じが強いですね。

 

さいごに

今回はあいての「メリット」について考えてみました。

 

もちろん技術を語ることも大事ですが、その技術を採用することで相手がどんなメリットがあるかを一度考えてみてはいかがでしょうか?

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